世界中であらゆる遊びをした人が最後に行くつく場所

それが・・・



  

  

  





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皆さん、遍路と言う物をご存知であろうか。

芸能人や政治家、作家などが歩き、今年はテレビや雑誌で特集がバンバン組まれているので知っている人が殆どだと思う。

そう、世界中から旅人が訪れ、気の遠くなる様な四国の道のり、88か所のお寺を巡る旅である。


私は昔、司馬遼太郎の「空海の風景」を読み、私の好きな格闘家の方が遍路した本を読んだ事もあったので遍路自体は知っていたが、今回、いくつもの偶然が重なりこの度四国88か所の旅に出る事になった。

ここで誤解がないように言っておくが、私はパワースポットの類は大好きであるが、信仰心がある訳でもなく、特別な悩みがある訳でもなく、歩くのが大好きな訳でもない。

ただ、好奇心が強くやりたい事が次から次と増えるのが唯一の悩みかもしれない。

一番誤解されるのが多くの女性に懺悔する為と思われるかもしれないが・・・




本を読んだ以外に、遍路さんに興味を持ったのは全国コンサルで訪れた四国を車で周る中、歩きお遍路さんを沢山見かけた事である。

しかし、その時は

(この人達何で歩いているんだろう・・・何か重い悩みでも抱え四国に来ているのかな・・・)

などの印象を覚えたにすぎなかった。


こちらとしても全国を周って多くのクライアント様に会いに行く途中だったので、その時は心の片隅にだけ留めておいたのだが、菅笠を被り、白衣に身を包み、杖を突いて歩く姿は何か印象に残っていた。

その原動力、動機は何なのであろうか。

好奇心の強い私にはそれが気になった。




私のライフワークでもある半年間コーチングが1期2期3期と終わり、恋愛の悩みを解決したら人はどこに向かうのか?今後は何を目指すのか?もっと大きなお手伝いが出来るように今後は更に多種多様な世界を見て更に枠を広げる為に勉強すると決めていた。

そして、ずっと働き詰めだったので、暫し休息を取る為、四国を訪れたのだが、その宿の人達と会話する機会があり、その時の会話が強烈過ぎ、遍路に出かける一番の要因になったのは間違いない。

それは何かと言うと・・・




この世の中で一番楽しい遊び、それが遍路。

女やギャンブルなんかよりも1000倍楽しい。

海外旅行なんて遍路に比べれば全く刺激がない。

鬱や心の病なんて遍路に来れば一発で治る。

高血圧やコレステロールなんて簡単に正常値に戻る。

と。




今の時代、強い信仰心を持って遍路を廻る人は驚くほど少なく(100人いたら2人位の割合だと思う)その他の方は初詣にお参りする程度で、趣味目的、冒険心、癒し、ストレス発散、ダイエット、健康、足腰強化、非日常的空間を味わう、若い人ならば自分探し、チャレンジなどの目的で遍路を廻る人が多いと言う事実だ。

コーチやカウンセリングをしている私にはその内容に興味津々であったが、と言っても俄には信じがたい。

勿論1200キロも徒歩で歩くので健康に関しては十分理解出来るが、歩くだけの旅がそれほど楽しい物だろうか?

ただ、きついだけの旅じゃないのだろうか?

心の病が一発で治る?

考えれば考えるほど疑問が残る。

その時の私にはまだ、




そこから、コーチを仕事としている私は事実を確かめるべく必要性があると感じたので、いつかは遍路に出かけて見たいなと、ぼんやりと考えてはいたのだが、何気なく自宅でテレビをつけていると遍路特集が偶然やっていた。

(不思議な事に何故かテレビをつける度にこの現象が頻繁に続いた)

そこには、若いお姉ちゃんが地元の人と楽しそうに話をしながら遍路を廻る姿が映し出されている。

また、地元名産のおいしい料理を食べたり、大自然の中を歩く姿に私は少し魅了されていた。




また、平成26年はなんと弘法大師空海が四国88か所を開創し、調度1200年目の節目で、各お寺や四国全土では様々な行事が開催されていると言う事だ。

中には江戸時代に一度見せたきりの仏像などをお披露目しているお寺もあるらしい。

と言う事は次の節目は100年後・・・

その時私は生きていないので考えに考えた末、遍路の旅を今年中平成26年に計画をする決断をした。




何もしなければ何も見えて来なく何も始まらない、ぬるま湯に浸かっているだけでは成長は望めなく、振りかえれば後悔ばかりの人生。

数年後、もし勇気を出してあの道に行ってみれば・・・なんて後悔する人生だけは絶対に送りたくない。

そこで、早速ネットや、アマゾンで本を取り寄せ様々な情報を収取するが、遍路でも歩きや乗り物、区切り打ちや通しで廻る形態がある事が分かった。

※区切り内とは?週末や連休を利用して廻り、また都合の良い日に終わった場所から廻り始める事、数年かけて88か所を廻る人も多い。この他にも一国参りと言うのがあり、徳島なら徳島だけを廻り、今度は高知だけを廻る事。

※通し打ちとは?一度も家に帰らずそのまま四国88か所を廻りきってしまう事。色々な要素を満たしていないと通しは実現不可能な為、遍路の中ではごく限られた人しか出来ない。

しかし、遍路の醍醐味は何と言っても




であろう。

苦しいと言うのは修業の意味合いでは得る物が沢山ある事を今までの経験上十分過ぎるほど分かっている。

そこで、歩き遍路に特化した服装や持ち物などをネットで取り寄せ、宿の情報、歩く行程などを練った。

本で調べれば調べるほど、歩き遍路は生半可な考えでは結願する事は難しく、地図を眺めれば眺めるほど、こんなにも長い距離を歩けるのだろうか・・・などと不安が頭を過る。

※結願とは?四国88か所全部を廻る事。




険しい山道、延々と続く国道などは自分との戦いなので、強靭な精神力があれば何とか乗り切れるが、(余りにも歩くのが辛いので最初の段階でやめてしまう人が多いらしい)強烈な足腰の痛み、毎日続く筋肉痛、足のマメ、膝の痛み、など、歩きたいと思っても歩けなくなる体の故障は何とか避けなければならない。

それを祈りながら靴選びも慎重にした。(ゴアテックス製のウォーキングシューズ、中敷きは靴屋でアドバイスを受けた硬めのインソール)

更に、ずっと歩き続ければ体重が激減する事は分かっているので、遍路に出てから筋肉が落ちない様に今から増量も開始する事にした。




遍路などのガイドブックには、荷物は5キロ位が宜しいと書かれているが、私のザック総重量を計ったらなんと、15キロもある。

そこで、荷物を見直し何とか12キロまで荷物を減らしたが、それでもどうやったら5キロで纏める事が出来るのか不思議でならなかった。

まぁ、筋トレになると考えればどうって事はないが、これが大誤算だったのである。



そうこうする内に月日が経ち、遍路に出かける日がやってきた。

私の中ではどのような旅になるのか?どのような人々に出会うのか?そして、今の自分よりもどれ位成長出来、どのような思考を生み出すのか?そのような期待に胸が一杯の反面、アクシデントでリタイアだけは避けなければいけないと言う不安も残っていた。



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